Tips3.メジャーデビューに潜むカラクリとワナ!?

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メジャーデビュー、この言葉に憧れる人は少なくないでしょう。
「今時インディーズでも充分だよ?」そういう意見も多々ありますが、今回はメジャーという言葉の定義と、その言葉の意味するところのカラクリ、そしてそのメリットデメリットについて考察してみたいと思います。

まずは知っておきたいキーワード5つを挙げておきます。

1.メジャーレーベルとは?
 欧米ではソニー、ユニバーサル、ワーナーという3つのグループの傘下にあるレーベルをメジャーレーベルといいますが、日本では日本レコード協会の正会員、もしくは広義には準会員である各社とその傘下のレーベルを含めてメジャーレーベルと言います。

2.メジャーデビューとは?
メジャーレーベルと「楽曲の制作や販売などを目的とした契約」を結び、作品をリリースすることを、一般的にメジャーデビューといいます。

3.色々な解釈のある「メジャー流通」
メジャーデビューすればもちろんメジャー流通ですが、レコード会社は近年制作には介在せずに流通のみを取り扱うことも少なくありません。この場合、流通のみを扱う別部門が窓口になるのが一般的ですが、制作には関与しないため、当然プロモーションや活動に対するサポートなどは受けられません。それでもCDを全国流通に乗せられること、そしてレコード会社の名前を販売元として掲げられるというメリットはあります。
レコード店にとってのメジャー流通とは日本レコードセンター、ジャレードなどの物流を介しているケースで、返品できるシステムになっているかがポイントとなります。一般的にインディーズの場合は返品できないことがレコード店のリスクになるということです。
また、レコード会社以外にもレコード店にCDを置くための流通システムを持っており個人にもそれらを仲介していくれる業者もいます。Tune Coreなど配信系のアグリゲータなどにもその手のサービスはあります。そしてレーベルがAmazonなどと直接取引きをしてるケースなどもありますが、このように誰もがアクセスできて簡単に購入できるようなサイトに商品を置いているだけでも「メジャー流通」と呼ぶこともあります。

4.発売元と販売元
発売元はそもそもそのCDを作ったレーベルなり個人ですが、これに対して販売元はその商品を流通させて実際に販売するという役割を担っています。
例えば、発売元がインディーズレーベルA、販売元が大手レコード会社というケースもよくあるのです。

5.原盤権
原盤権はCDが売れた時にとても大きな収益をもたらします。原盤権は通常そのCDの制作費を負担したものの権利です。原盤権はCDならその売価の12-16%程度が相場です。それに対してアーティスト印税の配分は1%程度です。



⚫️よくあるカラクリ その1 本当にメジャーデビューか?

さて、仮にJさんというアーティストがメジャーデビューしたらしい・・・という話を聞いたら、まずはそのレコード会社のアーティストページに載っているか調べてみるといいかもしれません
たまに、制作はインディーズレーベルで、流通だけがメジャー傘下のディストリビューターなのに、「メジャーデビュー」と称しているケースがありますが、これは本来「メジャー流通」の範囲です。

⚫️よくあるカラクリ その2 買取制度
本来であれば制作費をレコード会社が持って制作を進める、もしくプロダクションと制作費の配分を決めて制作するのが本来の姿ですが、ケースによってはレコード会社が制作したCDをアーテイスト本人または所属事務所に数千枚単位で買い取らせるケースもあります。これはもちろんメジャーデビューではあるものの、制作費をレコード会社が負担すれば原盤権はレコード会社のものとなり、アーティストにはアーティスト印税しか入りませんし(作詞や作曲をしていれば著作権使用料は入りますが)、しかも最初の持ち出しが大きくなるため、アーティストや事務所としては決して「おいしい話」とは言えないでしょう。
最近はこの買取前提で話を進めてくるレコード会社も多いので、声がかかったからといっても諸手を挙げて喜べるとは言い切れないのです。
買取の持ち出しをするなら最初から制作費を持って原盤権を持った方が得策です。しかしそれではレコード会社が納得しないというケースも多いのものなのです。

⚫️かつて実際にあったワナ  原盤権をとられた!?
昔こういうことがありました。動画サイトで人気のあった某アーティストの楽曲をレコード会社が「うちから出しませんか」と持ちかけました。そのままCDにすれば当然原盤権はアーティストのものです。ところがレコード会社は「せっかくだからうちのスタジオでいいミュージシャンを使って録り直しませんか?」と持ちかけました。これに乗ってしまったアーティストはまんまと原盤権をレコード会社に取られてしまったわけです。
そしてそれに気がついた彼は、やはりオリジナル音源でいきたいと申し出たところ、「それならば掛かったスタジオ代とミュージシャン代を払ってくれ」と言われたそうです。
原盤権に疎かったアーティスト側が悪いという意見もあるかもしれませんが、本来このようなことはレコード会社から本人に十分説明をして進めるべきことでしょう。

⚫️メジャーで行くか?インディーズで行くか?
ステイタス、宣伝効果やコネクションの広さはやはりメジャーが有利でしょう。ただ、彼らは売れて儲けをが出ることが大前提なのですから、金を出すからには口を出さないとことは一般的にはあり得ません。メジャーで行くならある程度アーテイストイメージや楽曲の方向性で双方のコンセンサスがとれるという前提がまずは必要でしょう。ただ多くの人間が関わるのですから、そのぶんプロダクションやアーティストの取り分は減るのは必至です。
それに対してインディーズは、ステイタス的にはメジャーにかなわないものの、自由に作品が作れて、今ではある程度の流通には載せられるというメリットがあります。CD売り上げに対する取り分も大きいのです。どちらのスタンスがアーティストとして向いているかをよく考えた上で選択することが肝要です。
ちなみにインディーズで大成功したアーティストの代表格はゴールデンボンバー、MONGOL800、DIR EN GREY、シドなどです。

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Author:atozogawa
音楽プロデューサー、ギタリスト、作編曲家の小川悦司です。
好評だった「ミュージシャン金のバイブル」の続編をブロマガ配信することにいたしました。音楽家を目指している方にご覧いただけたら幸いです。

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